
【結婚式 親族の服装】叔母/母親/姉妹/従姉妹/祖母のドレスはどう選ぶ?
親族の結婚式に出席する時、親族としての服装マナーや認識が間違っていると「マナー違反で、新郎新婦に迷惑をかけてしまう…」なんて事も起こりえます。
なので、しっかりこの記事で「親族の服装マナー」について知っておくことが大切です。
「親族ドレス・小物のポイント」と「親族コーデのコツ」が分かったら、「年代×立場別」に選び方やおすすめ親族ドレスもご紹介します。
目次
「フォーマルドレス3原則」と「絶対NG」
まずは、親族・お呼ばれ共通して知っておきたい「フォーマルドレスの3原則」と「絶対NGマナー」を再確認しておきましょう。
詳しい解説はこちらの記事にあります。
【結婚式の服装マナー】「フォーマルドレス3原則」選び方と注意点、おすすめドレスを徹底解説
「フォーマルドレス3原則」
- ・単色無地
- ・昼間は肩、脚、胸元の露出を控える
- ・夕刻以降は露出もOK
「結婚式絶対NG」
- ・白、純白のドレス
- ・ファー、アニマル柄
- ・普段着素材(コットン・ニット・リネン等)
親族ドレスのポイント
・親族は控えめな準礼装ドレス
・新郎新婦の母親ドレス(正礼装)の格を超えない
日本の結婚式では、立場別に役割が決められている歴史が存在します。
- 新郎新婦:主役
- 新郎新婦の両親:主催者
- 親族:主役を引き立てる
- ゲスト:場の雰囲気をより華やかにする
この事からも、親族は控えめなドレスを好まれる傾向にあります。
また、正礼装を着用する新郎新婦の母親ドレスより格下になるように気をつけましょう。

親族ドレスのマナーを写真で確認してみましょう。
「スカートはミモレ丈~くるぶし丈」
落ち着いて見えるように、膝がしっかり隠れる丈感を意識しましょう。
くるぶしより長いスカート丈は、母親の「正礼装」と同じ格になるので、長すぎないように注意。
「デコルテの透け感は控えめに」
年代にもよりますが、40代以降の親族ドレスはデコルテの透け感は抑えた方が◎。
透け感のあるレース素材はOKですが、「袖レースのみ」など透け過ぎないように要注意。
「落ち着いたベーシックカラー」
ドレスの色は一番印象を左右します。末席の親族席ではダークカラーが多数なので、それに馴染むカラーが目立たず◎。
おすすめは「ブラック」「ネイビー」「グレー」「ベージュ」のベーシックカラー。
「カラードレスはジャケットコーデ」
カラードレスを着たい方は…ジャケットを羽織るコーディネートなら親族らしいきちんと感が出ます。派手な色は避けて、淡い色合いのドレスを選びましょう。
20代の若い親族はカラードレスでも基本的にはOKです。
親族ドレスに合わせる小物
親族はきちんとしたフォーマルな装いが基本です。全ての小物をフォーマルなもので揃えましょう。
小物のマナーについて詳しく書かれた記事はこちら
【結婚式の服装マナー】バッグ/パンプス/アクセサリー/羽織 選び方とコーデ術を徹底解説

親族は小物もフォーマルな物で揃えましょう。写真でNGアイテムも要チェックです。
「布製の小ぶりなパーティーバッグ」
NG:革製、普段使いのバッグ、ブランドのバッグ
「布製 5㎝以上の細いヒール つま先が隠れるパンプス」
かかとも隠れているほうがベター。
妊娠中や脚が悪い方は、無理せずにフラットパンプスを履きましょう。
NG:革製のパンプス、サンダル、ローファー、ブーツ等
「アクセサリーは白パール」
親族なら、冠婚葬祭用の一連のパールネックレスに一粒イヤリングでも控えめで十分!
2連のネックレスでもお祝い事は◎。落ち着いたドレスが品よく華やかに。
NG:お葬式用の黒パール、派手なアクセサリー
「ダーク色コーデはコサージュも◎」
親族なら「ブラックドレス×ブラック小物」コーデもOK。他の親族に黒留袖が多い場合にはブラックコーデが馴染みます。
その場合パールのアクセサリーはもちろん、コサージュは結婚式らしさが出るおすすめのアイテムです。
親族ドレスの羽織
「きちんと感のあるジャケット」
ジャケットを合わせるときちんと感がUP。
デコルテや肩回りの透け感や、露出のカバーにも着崩れしないジャケットが活躍します。
30代以降のボレロはゲスト感が出るのでおすすめしません。
「エアコン/防寒対策にはショール」
手軽に使えて、不要なら畳んで仕舞えるパーティー用のショールがおすすめ。
「袖ありドレスに羽織は不要」
袖ありドレスには、基本的には羽織は不要です。異なる素材を重ねる「重ね着」は、本来カジュアルな着こなし。特に何も問題がなければ、袖ありドレスは一枚で着るのがフォーマルなので大丈夫です。
絶対NGではないので、必要な場合はパーティー用の羽織を活用して下さい。
親族ドレス コーデのポイント
- ・ダークカラードレスなら明るい小物
- ・ベージュドレスならブラックの小物
- ・カラードレスならブラックジャケット
落ち着いた控えめなドレスがおすすめの親族ですが、暗く地味に着こなすのは結婚式にはNG。お祝いムードは小物コーデで出しましょう!
逆に色味のあるドレスには、ブラックの羽織や小物で控えめに演出すると◎。

明るいカラーのドレスにはダークカラーの小物やジャケットを。ダークカラーのドレスには明るい小物を合わせると◎。
「ダークカラードレス×明るい小物」
ブラックやネイビーなどのダークカラードレスには、明るいカラーのバッグ・パンプス・羽織を合わせると暗くなり過ぎません。
「ベージュドレス×ブラックの小物」
逆に明るく見えがちなベージュドレスには、ブラックの羽織やバッグで落ち着いた印象にすると◎。
「カラードレス×ブラックジャケット」
親族がカラードレスを着る場合は、ブラックジャケットを合わせるときちんと感がでます。格式高い会場でなければ大丈夫な傾向です。
派手な親族ドレスは何故NG?
ここまで読んで「なぜ親族は落ち着いたドレスを着ないといけないのか?」疑問に思った方も多いのではないでしょうか。
その答えは「日本の和装の文化」にあります。
洋装は西洋から取り入れた文化。しかし、日本の洋装には厳格な決まりはありません。
現在言われている「結婚式の服装マナー」は、「洋装に日本特有の和装のルール」を重ね合わせたもの。そこに「親族は落ち着いたドレス」の答えがあります。
「親族の和装と格式」
結婚式で着られる和装の種類と格式、どの立場で着るかを表にまとめました。
紋の数で格が変わるのが和装ですが、大まかに格が高い順から「黒留袖」「色留袖」「訪問着」となります。
「黒留袖」「色留袖」を親族、「訪問着」をゲストが着用します。
ここで注目したいのがそれぞれの「柄」の入り方!これが日本の洋装のマナーに反映されていると考えてみて下さい。
「留袖と訪問着 柄の入り方の違い」

裾のみに柄が入っている「留袖」と比べて、「訪問着」には肩・胸・袖にも柄が入っていて非常に華やか。着席しても柄が見えてとても優美です。一方で親族が着る留袖は、落ち着いたカラーで柄がない分シンプルで控えめです。
「洋装でも親族はシンプルで控えめに」
このことから、親族が洋装を選ぶ時も「控えめでシンプルなドレスを選ぶ」のがマナーと言われています。
また格が高くも控えめな留袖は、招待客に敬意を表しゲストを立てる装いでもあります。
親族やゲストの中には和装で出席する方や、和装に詳しい方がいらっしゃる場合も。そんな時に親族がゲストのような華やかなドレスを着ていたら…「マナー知らず」と思われてしまいます。
20代×「姉妹/従姉妹」
若い親族は、下品でなければそこまで落ち着いたドレスを選ぶ必要はありません。上品さを意識すると◎。
・肩、脚、胸元の露出を控える
・上品な色ならカラードレスもOK
・おしゃれなブラックドレスも人気
30代×「姉妹」
30代となれば、マナーや常識も厳しく見られるいい大人。新郎新婦と血縁が近いほど、落ち着いた印象を意識すると良いことを覚えておきましょう。
・落ち着いた色味のドレス
・露出していなければ、透け感はOK
・おしゃれなデザインも◎
30代×「従姉妹」
従姉妹の場合は血縁が遠くなるので、そこまで控えめでなくても良いですが、30代はきちんとした大人な印象が大切。
・新婦が年下の時は、大人っぽさを意識
・明るい色味ならグレーやベージュ
・上品なデザインならトレンドドレスも◎
30代×「既婚 義理親族」
悩むのは、30代の既婚女性が義理親族の結婚式に出席する場合。結婚式は、相手方の親族もいらっしゃいます。誰が見ても悪印象にならないことがポイントです。
・控えめで落ち着いた色味のドレス
・露出はしっかりめに抑える
・上品でフォーマルな小物コーデ必須
40代×「姉妹/従姉妹/叔母」
40代では、血縁の遠近にかかわらずシックで露出の少ないドレスがおすすめです。
・全体を控えめでシックな印象に
・ベーシックカラーや深みのある色
・露出、デコルテの透け感は控えめに
50代×「叔母」
50代の叔母は、フォーマルさを意識した上品で落ち着きのあるドレスを選びましょう。
・ネイビー、ブラック、グレーが人気
・くるぶし丈に近いほどフォーマル
・ジャケットコーデもおすすめ
50代×「母親」
新郎新婦の母親として出席する場合は、基本的には正礼装である「マザードレス」か「黒留袖」を着用します。母親のドレスと、親族ドレスは違うので要注意です!
母親のドレス選びで重要な点は、以下の二つ。
「両家で格を揃えること」
「夫婦の衣装の格を揃えること」
相手のお母様が正礼装の「黒留袖/マザードレス」なら同じに、ご主人が正礼装の「モーニング/燕尾服/紋付袴」なら同格の正礼装で。
カジュアルウェディングや、親族のみの小規模結婚式なら、母親でも準礼装の親族ドレスを着用する場合もあります。
60代以上×「祖母」
可愛いお孫さんの結婚式に出席できるなんて、こんな嬉しいことはないですね。身体に負担が少ない着心地の良いドレスを選びましょう。
・ウエストゴムなど締め付けのないデザイン
・深みのあるカラーも◎
・フォーマル度の高いシャンタン生地も人気
「親族のパンツドレスはOK?」
現代の結婚式では許容されるようになってきたパンツドレスですが、フォーマル度が重要な場面では、親族は避けた方が良い時もあります。
- ・格式ある会場ではNG
- ・血縁が近い母親、姉妹はNG
- ・叔母、従姉妹など遠縁はOK
- ・子連れや年配者の介助がある方はOK
「親族のみの小規模ウェディングの服装」
両家の格を合わせた方が良いので、まずは新郎新婦に確認を。
親族のみの場合、女性親族はみんな準礼装ドレスを着用する事が多いです。
母親は、落ち着いた上品な準礼装ドレスを選ばれる傾向。通常、叔母の立場の方が着られるようなイメージです。
叔母や姉妹・従姉妹の方は、ダークカラーに限らず色味のあるドレスも好まれます。
ゲストがいない親族のみの結婚式の場合、色が暗くなりがちなので、女性親族が少し華やかさを出すと◎。
「レストランウェディングの親族の服装は?」
通常の結婚式よりもカジュアルなレストランウェディングの場合、親族はどこまでカジュアルダウンしてOKなのか。あくまでも結婚式、ドレスコードを基準に考えます。
・ドレスコード「平服/インフォーマル」以上
ドレスに使われる生地(レースやチュール、タフタ、ジョーゼット等)のワンピーススタイル。パンツドレススタイルもOK。「平服」は普段着ではなく、フォーマルの中の一番下の格式。かしこまり過ぎなくてOKですが、フォーマルな服装が求められます。
・ドドレスコード「エレガンス/カジュアル」
お出掛け用のワンピースやツーピーススタイルも◎。高級レストランに行くようなイメージで、親族らしい上品な服装を選びましょう。
・ドレスコードの記載がない
基本的には「準礼装(セミフォーマル)」です。念のため新郎新婦に確認してみるとよいでしょう。
「海外ウェディングの親族の服装は?」
・その国のドレスコードに従う場合が多い
招待状にドレスコードの記載があるので要チェック。予め新郎新婦に詳細を確認しましょう。
・海外は時間帯でドレスが変わる
昼間の結婚式なら、日本とほぼ一緒でOK。
夕刻以降は、肩や腕を露出するカクテルドレスやイブニングドレスが必要な場合も。
「リゾートウェディングの親族の服装は?」
・新郎新婦の意向で決まる
リゾートウェディングのドレスコードは、基本的には新郎新婦が決めます。その地域の伝統的な挙式スタイルで行われる場合も。まずは新郎新婦に確認してみましょう。
・比較的緩やかなドレスコード
親族も南国らしい明るい装いが◎。キレイな発色のカラードレスや、南国調のプリント柄もOK。パンプスとストッキングさえ守れば、親族らしいフォーマルさも保たれます。
・かりゆし・ムームー
どちらも沖縄とハワイの伝統衣装で、親族もゲストも着用できます。その土地の雰囲気が出る人気の衣装です。
全員かりゆしで挙式後、ドレスで披露宴という流れもあります。その場合、新郎新婦がかりゆしを用意している事も。
・両家の格や雰囲気を揃える
一方が黒留袖で、もう一方はリゾートワンピース…というチグハグな装いは避けましょう。